■Tannoy Variluctance
Phonocartridgeの第一号製品、殆ど市場に出現しない超希少な「Mark-Ⅰ」型(仮称)です。 音も素晴らしいですが、資料的な価値も大きいと思います。
■モノラル・レコード時代の雄、FAIRCHILD(MC), 及びGE(バリレラ)、と並ぶ優れものカートリッジの代表的存在で、永い間BBCの専用カートリッジであったことは良く知られています.
第二世代の「Mark-Ⅱ」は、雑誌、オークション等で時折紹介、出品されるものの、この「Mark-Ⅰ」は専門誌で取り上げられたことも見掛けたこともなく、殆ど幻の存在でした。 勿論本オークションで出品されることも今までほとんど無かったのではないでしょうか。
TANNOYが第1号カートリッジの製作を開始した1954年からわずか1年ほどでMARK-Ⅱに変更されたようで、元々放送局用が主体だったこともあり残存数は極めて少ないものと思われます。
中でも一般用に販売された単一色(Mark-Ⅱと同じ乳白色)は珍しいものです。
Mark-Ⅱは、その表現力の奥深さ、重厚さ、滑らかさで大きな評価を得ていますが、Mark-Ⅰは更に奥行き感に優れ、また半ばステレオのような自然な拡がりもあり、Hi-Fi時代の最高峰と称される「フェアチャイルド」を超える優れものであることがはっきりすると思います。
◆本体モールド部は,稀に見る極美品だと思います。
Mark-Ⅱ本体樹脂の殆どの個体に認められる経年変化による微細なクラック(特にフランジ結合ネジ付近)は、本品では殆ど認められず、変色、汚れも目立ちません。
◆LP/ SPをノブ回転で切り替えるターン・オーバー式で、付属の針は、
1)LP用1mil-サファイヤ/ジェネリック未使用品
2)SP用2.7mil サファイヤ/Tannoy
オリジナル未使用品、ケース付き)
標準針圧は LP/
SP 共 5~7gですが、LPでは4g程度で充分ではと思います。
なお、LP用針は、劣化したダンパーを当方で交換後試聴確認をしていますが、 SP用はオリジナルのままで確認テストはしていません。
いずれもカンチレバー、ベース金具部に経年に伴う発錆や汚れ、変色等が見られますが、音には影響はないと思います。
出力がピンではなくケーブル直出しで、シェルリード線もベース板を介して直接半田付けされる形になっているのがMark-Ⅱと大きく異なりますが、針は共通です。
元来はカンチレバーが一体成型形だったようですが、これはすぐに分割型(Mark-Ⅱの形)に改良されたため、残念ながらオリジナル形は残存していません。
サファイヤ針は現代では安価な普及品と見なされ、耐摩耗性の面でやや影の薄い存在となりましたが、現時点で改めて使用して見ると意外にも独特の柔らかさと温かみのある音味(特に女性ボーカル)があり、ダイヤ針とは異なる魅力が再評価されても良さそうです。
現在ダイヤチップ付き交換針の入手は非常に困難で、専門業者によるリチップもかなり高騰しましたので、先ずはサファイヤの雰囲気を味わった後にリチップ依頼するのも良いのではないでしょうか。
◆格好は悪いですが、簡単に確認試聴が出来るように、シェルと仮の接続金具付きリード線を付けた状態で発送致します。
又、写真1.の保管用オリジナル缶と、写真にはありませんが、取説のコピーをお付けします。
■■USEDビンテージ品にご理解と愛情をお持ちの方のNCNRでのご入札をお願い致します。
■■発送は、「ゆうパック」(60サイズ)を予定。