#1222 Performance VCOは、LOOK MUM NO COMPUTER氏(以降LMNC氏)が設計した、アナログのオシレーターです。
Square、Saw、Triangleの3種類の出力を行うことができ、Square waveについては、Pulse Widthを設定するノブ付きです。
こちらの商品は、Takazudo
Modularが国内のビルダーさんと協力し、DIYで作成したモジュールです。ビルド後、一通りの機能をチェックを行ってパスしたものを出品しています。
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CVによるコントロールは以下が用意されています。
- 1V/Oct
- Pitch CV(attenuverter付き)
- PWM(attenuverter付き)
- Hard sync
- FM
Modulation
一番大きいノブは、5段階にオクターブを切り替える機能を持ち、その右下のノブにて、ファインチューニングを行います。こうして得られるピッチは、内蔵されているArduinoのチューナーソフトにより音階が判定され、右上についている7セグメントディスプレイに、C、C.、D、D.……という具合にその音階が表示されます。
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このモジュールの特徴
このモジュールは、LMNC氏がライブパフォーマンスをする中で感じていたフラストレーションを解消するためにデザインしたとのことです。具体的にそれが現れているのは、見やすいチューナーと、大きいオクターブ切替のノブでしょう。
音階が確認できるチューナーは、ライブ等のパフォーマンスにおいて、複数のオシレーターのピッチを合わせるのに有用。5段階に切り替えられる、大きいオクターブ切替ノブも、パフォーマンスを意識した作りになっていることを伺わせます。
ピッチのコントロールについては、1V/Octに加え、CVのコントールも合わせて行えるのが便利です。Envelopeを入れることにより、ピッチをグライドさせるようなシーケンスを柔軟に組むことが可能です。
その他、FM、Hard
Sync、PWMと、アナログオシレーターに求めたいコントロールが備わっているのも良いです。
## #1114 FILTER GRRとの組み合わせ
私の方で触ってみた感じ、このオシレーターは、LMNC氏がリリースしている#1114 FILTER GRRと併せて使うことをかなり意識されて作られていそうです。
#1114
FILTERは、unipolarのオーディオシグナル(+側だけのシグナル)を入力すると良い効果を得られるとのことで、色々と試してみたのですが、確かに一般的なbipolarのオシレーターよりも、unipolarのシグナルを入力したほうが、フィルターの効果が強く現れる印象でした。一般的なbipolarのオーディオシグナルをオフセットさせてから#1114
FILTERに入力すると、明らかに音色が変わります。
そして、このVCOは、unipolarのオーディオシグナルを出力するものです。これは若干特殊なオシレーターであると言って良いかと思います(商品写真参照)が、これは#1114 FILTERにとって理想となるオーディオインプットと言えるのかも知れません。このVCO単体では、色々コントロールが効くオシレーターという印象ですが、#1114
FILTERを併せて使うと二度おいしいという感じかと思われました。
この2つを組み合わせて色々鳴らしている動画を以下に用意したので、よろしければご参照下さい。
LOOK MUM NO COMPUTER #1222 Performance VCO, #1113 Filter GRR patching demo (no
talking)
https://youtu.be/r2z13wqpdWM?si=V2o-_ujGmu7Z8Cy2
#1114 FILTER GRRもDIY品を出品しているのでよろしければチェックしてみて頂ければと。
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トリマーについて
パネル左上の領域にある4つのトリマーについて補足を記載しておきます。これらは出荷時には調整した状態でお送りしているので、基本的に読み飛ばしてもらって問題ないですが、必要に応じてご参照下さい。
- Ref:
このオシレーター内で使用される電圧のリファレンス電圧を調整するトリマーです。オクターブ切り替えスイッチをまわした時に、ちょうど同じ音階の1オクターブ上下にならない場合、このトリマーをまわして調整を行います
- CNTR: Center。オシレーターの基準となるピッチをコントロールするトリマーです
- TRK:
トラッキングの調整。1V/Octで受け取る電圧の間隔を調整するためのトリマーです。RefとCNTRを調整した上で、なお1V/Octで受け取る電圧が想定したピッチにならない場合、このトリマーを回して調整を行います
- HF: High Frequencyトラッキング。高い周波数のときにトラッキングがずれる時に使用
参考:
キャリブレーションの案内動画
https://tinyurl.com/1222calibration
## その他仕様
- 消費電力: 52mA (+12V), 17mA (-12V)
- 幅: 12HP
- 深さ: 32mm
## 付属品
- フラットケーブル
- ネジ
## LOOK MUM NO COMPUTERについて
LOOK MUM NO
COMPUTERは、イギリス在住のSam
Battleによる個人プロジェクトです。彼はミュージシャンであり多数のライブパフォーマンスを行っていますが、それと同時にエンジニアでもあります。壁一面に敷き詰められた、1000個のオシレーターを持つシンセや、多数のファービーを音源に持つオルガンなど、端的に言えばぶっとんだ創作物を多数生み出しており、このモジュラーシンセサイザーもその創作の一貫です。
LOOK MUM NO
COMPUTER
https://www.lookmumnocomputer.com/
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製品の保証について
こちらの商品は購入後1ヶ月間の保証、初期不良のみ対応とさせてください。ただ、こちらで一つずつハンダ付け(鉛フリーのハンダを使用)して作り動作確認を経て出品しているものなので、ある程度の不具合の修理は可能かもしれません。何か使っていておかしい箇所がありましたらお気軽にご相談下さい。
## オマケ:
電氣美術研究會セット付き
モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!
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モジュラーシンセ
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